日本の多くの住宅で外壁に使用されているサイディングですが、きちんとメンテナンスをしないと破損して大がかりな工事が必要になってしまうことがあります。そう聞くと、家の外壁全体のメンテナンス費用がかなりかかってしまいそうで心配になりますよね。そこで今回は、知っておきたいサイディング外壁のメンテナンスの必要性と、塗装にかかる費用を抑えるコツを詳しくご紹介します。
サイディング塗装とは
サイディング塗装とは、家の外壁に使われているサイディングのメンテナンスとして行う塗装のことです。サイディングは、工場で作られることから規格化されており、日本の家屋の外壁で多く使われています。ただし風雨や紫外線によって劣化するため、表面を塗装することでその寿命を延ばす必要があるのです。
サイディング外壁の4つの材質と耐用年数
外壁に使われるサイディングは、さまざまな材料から作られています。その代表的な4つのサイディングの材質と共に、耐用年数について詳しく見ていきましょう。
窯業系サイディング
セメントや繊維質原料、混和剤から作られているのが窯業系サイディングです。釜で高圧をかけたり熱を加えたりして、板状に成型します。デザインや色が豊富で、軽量化が図られているため日本の新築住宅で多く採用されています。耐久性や耐火性が高く、施工期間が短いことがメリットです。耐用年数は20〜40年程度となっています。
金属系サイディング
金属を成型して作るのが金属系サイディングです。ガルバリウム鋼板やアルミニウム合金塗装板、塗装ステンレス鋼板などが使われています。軽量でサビに強く、衝撃にも強いので釜業系サイディングのように割れないことがメリットです。費用が高めになりますが、デザインも増えてきており人気が高まっています。耐用年数は20〜30年程度となっています。
木質系サイディング
木材を使用した外壁が木質系サイディングです。一枚板や集成材といった天然木を使用しているためコストは高くなりますが、ナチュラルな外壁に仕上げることが可能です。一方で他の外壁材よりも劣化が早く、メンテナンスの周期が短くなるといったデメリットがあります。また施工が難しく、対応できる業者が限られてしまうこともデメリットといえます。耐用年数は材質にもよりますが、15年〜25年程度です。
樹脂系サイディング
塩化ビニル樹脂で作られているのが、樹脂系サイディングです。日本ではそれほど使用されていませんが、海外では広く普及している外壁材です。耐久性が高く、他のサイディングと比べてメンテナンスの手間が少ないメリットがあります。耐用年数は30〜40年程度です。他のサイディングは15年ほどで塗装が必要になってくるケースが多いのに対し、樹脂系サイディングは塗装しなくても問題がないといった違いがあります。
外壁にこんな症状がでたら注意
外気から家を守る役割をもつサイディングですが、メンテナンスをしないまま放置していると様々な劣化症状が発生します。以下のような症状が見られたら、早めの対応が必要です。
ひび割れ・剥がれ
サイディングの表面にひび割れや剥がれが発生している場合、早急に塗装が必要です。サイディングの表面を保護している塗装が、経年劣化で効果を失いつつある状態だからです。そのまま放置していると内部まで劣化が進んでしまいます。
チョーキング現象
サイディングの表面を手で触ったときに、手に粉が付くことをチョーキング現象といいます。塗料の顔料が粉になって表面に出てきている状態です。チョーキング現象はサイディングの表面を傷めてしまうため、早めの塗装が必要です。
変色・色あせ
紫外線でサイディングの表面が色あせたり、変色したりしている状態もサイディングの劣化症状の一つです。劣化が始まった初期段階の症状で塗装の効果がなくなったわけではありませんが、塗装を検討する時期だといえます。
サイディング外壁の塗装費用について
サイディング塗装は、劣化症状が出始めてすぐに対応すれば外壁の寿命を延ばせます。そこで気になるのが、塗装費用ですよね。塗装費用は塗料の他に足場代、養生費、作業をする人の人件費も必要なので、2階建ての一軒家を塗装する場合であれば費用相場は75万円〜です。そのことを踏まえた上で、以下の2つもチェックしておきましょう。
使用する塗料によっても費用が変わる
一般的に外壁の塗料で使用されるのはシリコン系塗料ですが、種類によっては耐用年数が7~8年と短いものもあります。また最近注目が集まっているフッ素系塗料は耐用年数が20年〜と長いものの、価格が高い点に注意が必要です。汚れが付きにくい塗料やコケの発生を抑えるといった効果がある塗料も価格は高くなります。将来の塗り替えも視野に入れて塗料を選ぶことが必要です。
費用を安く抑えるポイント
サイディングの塗装は定期的にする必要があるため、どうしても費用がかかってしまいます。安く抑える方法としては、
●屋根の塗装と一緒にして足場代や人件費を抑える
●自治体の助成金や補助金・火災保険を利用する
●自社施工をしている業者を選ぶ
といった方法があります。助成金や補助金については対象となっているかどうか、また申請の時期を事前に確認する必要があるので注意しましょう。
サイディング塗装を塗り替えて外壁を良好な状態に
サイディングの劣化を放置していると、サイディング自体を交換・張り替えることになるため費用がかかってしまいます。そうなる前に定期的に点検し、塗装をすることが大切です。エイトハウジングでは多数の外壁塗装の実績があるので、安心してご依頼いただけます。外壁でご心配な点がありましたら、ぜひ一度ご相談ください。