「床暖房があればエアコンはいらないの?」と気になっていませんか。
床暖房のタイマー機能を使いこなせば、エアコンやほかの暖房器具を併用しなくても快適に冬を過ごせます。しかし、コスト面や火傷の心配をしている方もいるかもしれません。
本記事では、床暖房とエアコンのコスト比較や、メリット・デメリットをわかりやすく解説します。床暖房を設置するべきかどうか決めるために、ぜひ参考にしてください。
床暖房さえあれば冬もエアコンはいらない?
床暖房があれば、冬にエアコンはいらないのか気になっていませんか。
床暖房を使っている部屋では、足裏が暖かく過ごせるため、冬でもエアコンなしで問題ない方が多くいます。ファンヒーターやこたつなどの暖房器具の近くで感じる「暖かさ」はないものの、部屋全体が自然な温度で寒さを感じずに過ごせます。
ただし、床暖房はスイッチを入れてからすぐに部屋全体を温められません。そのため、朝起きてから部屋をすぐに温めたい場合には、エアコンやファンヒーターなどの別の暖房器具が必要です。
床暖房にタイマー機能があれば、起床時間や帰宅時間から逆算して稼働させられます。そのため、ほかの暖房器具と併用しなくても問題なく冬を過ごせるでしょう。
床暖房とエアコンはどっちが安い?
ここでは、床暖房とエアコンのコスト比較を表にまとめました。
項目 | 初期費用 | ランニングコスト(1日8時間稼働) | メンテナンス・クリーニングコスト | 寿命 |
---|---|---|---|---|
電気式床暖房 | 50〜60万円 | 7,000円程度/1ヶ月あたり | 不要 | 半永久的 |
温水式床暖房 | 70〜80万円 | 4,000円程度/1ヶ月あたり | 不要 | 30年以上 |
エアコン | 10〜15万円 | 5,000円程度/1ヶ月あたり | 8,000〜15,000円/1回 | 6〜10年 |
それぞれ、8〜10畳あたりの費用を算出しています。初期費用は、エアコンの数倍かかる床暖房ですが、ランニングコストに注目すると温水式床暖房はエアコンより安いです。
また、寿命が長く、エアコンのように定期的なクリーニングや買い替えが不要な点を加味すると、長期的に見て大きく出費が増える印象はありません。
床暖房のデメリットといわれるポイントを検証
ここでは、床暖房のデメリットといわれるポイントを検証していきます。検証するポイントは、以下の通りです。
●部屋全体が温まるまでに時間がかかかる?
●人的被害があるって本当?
●コストがかかり過ぎる?
「本当にデメリットなのか」「デメリットは解消できるのか」に注目して、確認しましょう。
部屋全体が温まるまでに時間がかかかる?
床暖房は、スイッチを押してから部屋全体を温めるまでに時間がかかります。冬の設定温度に多い25度〜30度程度に到達するまでに、1〜2時間かかる見込みです。もちろん、部屋が広いと、その分時間がかかります。
快適に冬を過ごしたいのであれば、起床や帰宅の時間に合わせてタイマー設定をするとよいでしょう。床暖房で部屋が温まるまでの間、ほかの暖房器具を稼働させる手もあります。
人的被害があるって本当?
使い方に注意しなければ、低温火傷をする恐れがあります。
なぜなら、床暖房の温度を高く設定していると接触面が44〜45度と高温になる場合があるからです。そのため、長時間同じ場所に触れていると低温火傷をする原因になりかねません。
そのため、設定温度を上げすぎたり、就寝をしないよう気をつけたりする必要があります。
ちなみに、温水式床暖房なら40度程度で安定させられるため、リスク回避が可能です。温水式だとお湯を流して床を緩やかに温めてくれるため、低温火傷のリスクはほとんどありません。
コストがかかり過ぎる?
エアコンやファンヒーターなど、ほかの暖房器具と比べると初期費用は高いです。ただ、ランニングコストはあまり変わらない場合もあります。
また、メンテナンスやクリーニングなどが不要なため、導入後にかかる費用は基本的に光熱費のみです。さらに、寿命が長いため買い替えのコストも心配ありません。電気式床暖房なら半永久、温水式床暖房なら30年以上の耐用年数があります。
長期的に見ると、コストがかかり過ぎることはないでしょう。
床暖房を使うメリット
デメリットを見ると、床暖房でなくエアコンで冬を乗り切ろうかと考える方がいるかもしれません。しかし、床暖房を使うメリットもあります。
床暖房を使うメリットは、以下の3つです。
●足元から温まる
●子どもやペットが安全に過ごせる
●埃が舞わない
これから家を建てる予定の方や、床暖房リフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
足元から温まる
足元から効率的に温まり、部屋全体を均一に温度を高めてくれます。空気の性質上、冷たい空気は下に溜まりやすいです。特に、戸建住宅の1階の床部分には冷気がたまり、足が冷えやすいです。
エアコンは天井部分についており、暖かい空気は部屋の上部に滞留します。そのため、足元がなかなか温まりません。床暖房であれば、冬に素足でも快適に過ごせるほど足元を温めてくれます。
子どもやペットが安全に過ごせる
床暖房であれば、部屋を温めても子どもやペットが室内で安全に過ごせます。ストーブやファンヒーターだと熱源を部屋に置かなければならないため、常に目を配らせる必要があります。
しかし、床暖房の熱源は床下にあるため、子どもやペットが直接触れる心配はありません。そのため、ストーブやファンヒーターと比べて、やけどや事故のリスクが少ないです。
埃が舞わない
床暖房を稼働させても、室内の埃が舞わない点も床暖房のメリットです。
床暖房は、空気に関係なく波の形で直接物体に熱を伝える「ふく射熱」方式の暖房器具です。そのため、空気の流れがなくても部屋全体を温めてくれます。
風を送り込んで部屋を温めるエアコンやファンヒーターだと、部屋の埃を舞い上げてしまいますが、床暖房なら心配ありません。
床暖房はこんな家庭におすすめ
床暖房のメリット・デメリットを見ても、導入すべきかどうか決めきれない方もいるでしょう。ここでは、導入がおすすめの家庭の特徴をご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
床暖房がおすすめの家庭の特徴は、以下の3つです。
●エアコンの風が苦手
●小さいお子さんがいる
●みんな同じ部屋で過ごす時間が長い
特徴に当てはまるのであれば、積極的に検討を進めましょう。
エアコンの風が苦手
エアコンの風が苦手な方には、床暖房がおすすめです。エアコンの風が直接当たったり、エアコンによる気流が苦手だったりすると床暖房のほうが快適に過ごせます。
床暖房は風を使わずに、部屋全体を温めてくれる暖房器具です。直接風が当たらないため肌が乾燥しにくく、心地よく過ごせます。
小さいお子さんがいる
小さいお子さんがいるご家庭にも床暖房はおすすめです。熱源が部屋の中にないため、ハイハイする小さな子どもが触れて火傷や事故を起こすリスクがありません。
ただし、長時間同じ部分に触れたままになると低温やけどや脱水症状を起こす恐れがあります。
●温度設定を上げすぎない
●お子さんが長時間過ごす部分にマット・断熱材を敷く
●床暖房の上で昼寝させない
以上の点に気をつけて過ごしましょう。
みんな同じ部屋で過ごす時間が長い
朝起きたらリビングに集まり、仕事や学校から帰ったら就寝まで家族で同じリビングで過ごすといった家庭のスタイルだと、床暖房がおすすめです。なぜなら床暖房は時間をかけて部屋全体を温めるためです。
もし、1つの部屋にとどまる時間が短いのであれば、すぐに温まるファンヒーターやストーブの方が向いています。
床暖房とエアコンを併用するのはアリ?
床暖房とエアコンを併用するのは、もちろんアリです。併用方法の例は、以下の通りです。
●床暖房で部屋が温まるまでエアコンをつけておく
●短時間部屋を利用する際にだけエアコンを使う
また、床暖房の面積が部屋の7割未満だと部屋全体が温まらないため、併用したほうが寒さを感じずに過ごせます。
床暖房で快適な冬を過ごそう
床暖房があれば、エアコンなしでも快適に冬を過ごせます。ただし、部屋全体を温めるには1〜2時間程度かかるため、タイマー機能があるとよいでしょう。
床暖房は高いイメージを持っている方は多いですが、実際のところランニングコストはエアコンと大きく変わりません。これから戸建住宅を建てる方や、エアコンの風が苦手な方は、前向きに検討しましょう。
もし、リフォームに関してお困りでしたら、弊社にお気軽にご連絡ください。
Q:床暖房さえあれば冬もエアコンはいらない?
A:床暖房を使っている部屋では、足裏が暖かく過ごせるため冬でもエアコンなしでも問題ない方が多くいます。床暖房にタイマー機能があれば、部屋全体を温めておきたい時間に合わせて設定できるため、エアコンがなくても快適です。
Q:床暖房を使うメリットは?
A:床暖房を使うメリットは、足元から温まる、子どもやペットが安全に過ごせる、埃が舞わないの3つです。