古い家の冬は寒く、寒さ対策の断熱リフォームDIYができないか模索されていませんか。古い家はもともと断熱性が低く、構造の歪みから隙間風が入りやすいです。しかし、すぐにDIYで寒さ対策できる方法があります。
この記事では、DIYですぐできる寒さ対策や本格的に対策したい方向けの断熱リフォームを場所別にご紹介します。補助金・助成金についても紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
古い家でも快適に冬を過ごすための対策を実践しましょう。
古い家が寒い理由
築年数の古い木造住宅は、新しい戸建住宅やマンションと比べると寒いです。なぜなら、以下の理由があるからです。
●家全体の断熱性能が低い
●構造の歪みから隙間風が入ってきやすい
●窓ガラスが薄くて冷えやすい
●窓に使われているアルミサッシが冷気を伝えやすい
今、新しく一軒家を建築すれば、断熱性のある素材を使ったり機密性に配慮した造りにしたりと、寒さを感じにくい家が完成します。
しかし、古い家ではもともと断熱性の技術が低いうえに、繰り返される地震や基礎部分の劣化によって隙間ができている可能性があります。そのため、冬に寒さを感じやすいのです。
DIYでできる!古い家の寒さ対策4選
古い家でも、DIYですぐに寒さ対策する方法があります。DIYでできる古い家の寒さ対策は、以下の4つです。
●窓に断熱シートを貼る
●断熱効果のあるカーテンを設置する
●床にホットカーペット・アルミシートを敷く
●すきまテープを貼る
すぐにできる寒さ対策だけを紹介します。ぜひ実践してみてください。
窓に断熱シートを貼る
まずは窓に断熱シートを貼って、窓から入ってくる外の冷気を防ぎましょう。断熱シートはホームセンターやネット通販で購入できます。窓ガラスに断熱シートを貼るだけのため、特別な技術も必要ありません。
古い家に採用されている窓ガラスは薄く、熱伝導率の高い状態です。そのため、外壁や床と比べても寒い外気を通しやすくなっています。優先して窓の寒さ対策をしましょう。
断熱効果のあるカーテンを設置する
断熱効果のあるカーテンを窓に設置すれば、カーテンと窓ガラスの間に空気の層を作れて断熱性が高められます。部屋の暖かい空気を外に逃さず、外の冷たい空気を取り込まない役割を果たしてくれるため、寒さ対策として有効です。
ただし、カーテンを設置する際は長さに注意しましょう。カーテンが短いと寒いため、床ギリギリの長さにしても問題ありません。1cm単位でサイズ指定できる販売店もあるため、部屋のサイズにぴったりのカーテンを選びましょう。
床にホットカーペット・アルミシートを敷く
床にホットカーペットやアルミシートを敷くのも、寒さ対策の1つです。空気の性質上、床には冷たい空気が滞留しやすいのが特徴です。また、床下から冷気が入ってきやすいため、冬は底冷えを感じてしまいます。
アルミシートは床からの冷気を遮断してくれるため、寒さ対策に有効です。フローリングならフローリングの上に、畳なら畳の下に敷きましょう。フローリングの上にアルミシートがあると違和感があるため、上からホットカーペットやラグを敷くとインテリアの邪魔をしないうえに、さらに暖かく感じるはずです。
すき間テープを貼る
ドアや窓、天井などからすきま風を感じる場合、すき間テープを貼って対策しましょう。どこにすき間テープを貼ればよいか分からない場合、ろうそくや線香を使って煙の流れですき間を特定できます。
すき間テープはホームセンターや100均でも手軽に購入できます。気になる箇所の大きさに合わせてテープを切り、貼るだけのため高度な技術は必要ありません。古い家では歪みが出てきてすき間ができている可能性が高いため、有効な寒さ対策といえます。
根本解決するなら断熱リフォームが最適
古い家でできる寒さ対策をご紹介しましたが、DIYでできる対策は限られます。そのため、根本的な解決にはつながりません。
また、専門知識を持たないまま大掛かりな断熱リノベーションをすると、家の耐震性を損ねる場合があり、大変危険です。そのため、断熱リフォームは業者に頼みましょう。
業者に依頼をすれば、古い家を診断しながら最適な断熱リフォームを提案してくれます。もちろん、耐震性に不安がある場合は提言してくれるため、家に長く住み続けるためにも役立つでしょう。古い家での寒さを根本解決したい方は、断熱リフォームをぜひ検討してください。
古い家で効果を感じやすい断熱リフォーム
古い家で効果を感じやすい断熱リフォームの内容を、以下の場所ごとにご紹介します。
●窓のリフォーム
●床・フローリングのリフォーム
●外壁・屋根のリフォーム
●浴室のリフォーム
古い家において、優先順位の高い断熱リフォームは窓です。窓の寒さ対策をすれば、大幅に冬も過ごしやすくなるでしょう。
窓のリフォーム
窓の断熱リフォームでできる内容は、下記表の3つです。
リフォーム | 内容 | 費用目安 |
---|---|---|
内窓の設置 | 既存の窓の内側に新しく窓を設置して断熱性・気密性を高める | 3~15万円 |
複層ガラスの交換 | 窓ガラス部分が二重・三重になっているものに交換して、断熱性を高める | 2万5,000〜13万5,000円 |
樹脂サッシの交換 | アルミサッシから熱伝導率の低い樹脂サッシに交換して、断熱性を高める | 腰高窓:25〜40万円 掃き出し窓:50万〜60万円 |
特に大きな窓のある部屋では、窓をリフォームすれば断熱効果を感じやすいでしょう。
床・フローリングのリフォーム
床・フローリングの断熱リフォームでできる内容は、下記表の3つです
リフォーム | 内容 | 費用目安 |
---|---|---|
断熱材に交換・追加 | 取り壊しをせずに床下の断熱材を交換・追加して、断熱性を高める | 10~30万円 |
無垢フローリングに張り替え | 合板フローリングから空気が詰まっている無垢フローリングを張り替えて、断熱性を高める | 9万円〜20万円/6畳あたり |
床暖房の設置 | ふく射熱で温めてくれる床暖房を設置すれば、足元から部屋全体が温まる | 30〜70万円/6畳あた |
家で過ごしていて底冷えを感じるのであれば、床・フローリングのリフォームがおすすめです。
外壁・屋根のリフォーム
外壁や屋根の断熱材を交換・追加すれば、家全体の断熱性が高まります。それぞれの費用を表にまとめました。
リフォーム | 費用目安 |
---|---|
外壁の断熱リフォーム | 外断熱:100〜200万円 内断熱:50〜150万円 断熱塗装:80〜120万円 ※30坪の家の目安 |
屋根の断熱リフォーム | 10〜80万円 |
ただし、古い家における断熱リフォームの優先順位は、窓や床・フローリングの方が高いです。予算に余裕があれば、外壁・屋根の断熱リフォームも行いましょう。
浴室のリフォーム
古い家の浴室はとても寒く、リフォームを検討する方は多いです。浴室のリフォームでできる内容と費用を表にまとめました。
リフォーム | 費用目安内容 | 費用目安 |
---|---|---|
タイル張りからユニットバスに交換 | 冷えやすいタイルから断熱性の高いユニットバスに交換して、寒さを感じにくくする | 65~150万円 |
浴室暖房の設置 | 浴室暖房を設置すれば浴室を温めてから入浴できる | 電気式:5〜21万円 ガス式:10〜28万円 |
リビングや寝室が暖かくても、浴室が寒いと急激な温度変化によって体に負担がかかります。浴室も断熱リフォームをして、快適に入浴しましょう。
古い家の断熱リフォームは補助金・助成金も活用できる
古い家を断熱リフォームすると、国や自治体から補助金・助成金を受けられる場合があります。ここでは国で行っている補助制度についてご紹介します。
リフォー事業名 | 概要 |
---|---|
既存住宅における断熱リフォーム支援事業(環境省) | 省エネ効果が見込まれる高性能建材を使った住宅の断熱リフォームを支援する事業 |
次世代省エネ建材の実証支援事業(経産省) | 省エネ改修の促進が期待される高性能断熱材や蓄熱・調湿建材などの次世代省エネ建材の効果の実証を支援する事業 |
ほかにも、お住まいの自治体でリフォームに関わる補助金・助成金制度が実施されている場合があります。市町村区役所に問い合わせ、賢く断熱リフォームを実施しましょう。
古い家の断熱DIY・リフォームをして快適に冬を過ごそう
古い家の断熱DIYをすれば、今よりも寒さがマシになって過ごしやすくなるでしょう。今回ご紹介した寒さ対策であれば、高度な技術なしにいつでも実践できます。
ただし、根本的な解決には断熱リフォームをおすすめします。リフォームに一定の費用はかかりますが、窓・床・そのほかの順番で優先順位をつけて予算の中でリフォームを実施しましょう。
もし、リフォームに関してお困りでしたら、弊社にお気軽にご連絡ください。古い家の断熱DIY・リフォームをして、冬でも心地よい住環境を整えましょう。
Q:DIYでできる古い家の寒さ対策は?
A:「窓に断熱シートを貼る」「断熱効果のあるカーテンを設置する」「床にホットカーペット・アルミシートを敷く」「すきまテープを貼る」の4つを実践しましょう。
Q:古い家で効果を感じやすい断熱リフォームは?
A:窓、床・フローリング、外壁・屋根の優先順位で断熱リフォームを行いましょう。また、昔ながらのタイル張りの浴室だと寒いため、浴室リフォームも有効です。