雨漏りが発生したら、自分でどうにか修理したいと考えるでしょう。雨漏りを見つけたらまずは自分で応急処置を行い、雨の侵入を防ぐ必要があります。
この記事では、雨漏りが発生する原因や放置したときの二次被害、すぐに自分でできる応急処置を解説します。業者に修理を依頼した際の費用も詳しく解説しているため、参考にしてください。
今すぐ自分でできる雨漏りの応急処置を知って、梅雨の時期に備えましょう。
【場所別】雨漏りが発生する原因
雨漏りの修理を始める前に、なぜ雨漏りが発生するのか原因について詳しく確認しましょう。ここでは、雨漏りが発生している場所別に原因を解説します。
●屋根
●壁
●窓
●ベランダ
ぜひ、自分で修理する際の参考にしてください。
屋根
屋根の雨漏りの原因は、屋根材や防水シートの経年劣化です。屋根は紫外線や雨風の影響を受けやすく、雨漏りが発生しやすい箇所の1つです。
大雨や台風によってひび割れが発生し、雨漏りが起きる場合もあります。天井から水が落ちてくる雨漏りは、屋根が原因である可能性が高いです。
壁
壁の雨漏りの原因は、シーリング材の劣化や外壁塗装のはがれ、施工不良です。強風のふきつけやものがぶつかった衝撃によってヒビが発生し、雨漏りが発生してしまう場合もあります。
大雨で大量に雨水が侵入すると室内から雨漏りが確認できます。
窓
窓枠の隙間を埋めているコーキング剤が劣化したり、地震によって窓と窓枠にズレができたりすると、雨漏りが発生します。窓枠と窓ガラスの間に隙間ができると、雨水を防げなくなってしまうからです。
窓まわりが濡れていたり、カビが発生していたりするのであれば、窓から雨漏りしている可能性が高いです。
ベランダ
経年劣化によって防水シートや防水塗装にヒビが入ってしまい、ベランダの雨漏りが発生します。ベランダの防水加工の耐用年数は5年と短い一方で、頻繁にリフォームする場所ではないため、雨漏りが発生しやすい場所です。
また、排水溝が詰まって雨水がうまく流れなくなると、雨漏りに発展する場合もあります。
自分で行える雨漏りの応急処置・修理方法
雨漏りを見つけたら、できるだけ早く応急処置をしましょう。ここでは、すぐに自分でできる修理方法を4つご紹介します。
●バケツを使って室内が濡れるのを防ぐ
●コーキングで穴を防ぐ
●ブルーシートを被せる
●防水塗装を塗布する
順番に確認し、今すぐ実践しましょう。
バケツを使って室内が濡れるのを防ぐ
まず、雨水が落ちてくる場所にバケツや吸水シートを置いて、室内が濡れないようにしましょう。雨水が飛ぶ場所は、定期的に雑巾を使って拭き取ってください。
また屋根から水が落ちている場合は、面倒ですが屋根裏に入って雨漏りしている箇所を特定してバケツを設置しましょう。雨水の侵入を上部でおさえられれば、天井の腐りを最小限にとどめられます。
コーキングで穴を防ぐ
雨漏りが発生している箇所にコーキングや防水テープを使って穴を塞げば、一時的に雨漏りを凌げます。コーキング剤や防水テープを選ぶ際は、水に強いものや長持ちするものを選びます。
簡単にできるため、今すぐ雨漏りを止めたいときにおすすめです。ただし、一時的な応急処置に過ぎないため、後日業者に修理してもらいましょう。
ブルーシートを被せる
雨漏りが起きている箇所にブルーシートを被せれば、雨水の侵入を防げます。雨漏りの箇所の特定はとても難しいため、広範囲にブルーシートを覆ってしまえば応急処置として役立ちます。
ブルーシートを被せる際は、風で飛んで行かないように重りをおいて固定しなければなりません。また、長時間ビニールシートを被せていると室内に湿気がこもるため、晴れたら撤去しましょう。
防水塗装を塗布する
1mm程度の穴やひび割れであれば、ベランダや天井に防水塗装を塗布して隙間を埋めましょう。
穴やひび割れの部分以外は養生テープやマスキングテープを貼って汚れないようにしておきます。塗料の密着性を高めるために下地にシーラーを塗っておき、上から防水塗料を2〜3回塗りましょう。
雨漏りを修理しないままだと起こりうる二次被害
雨漏りを修理せずに放置していると、以下のような二次被害を招く可能性があります。
●カビやダニの発生による健康被害
●腐食やシロアリによる耐震性の低下
詳しく知って、早く適切な修理をするよう前向きに検討しましょう。
カビやダニの発生による健康被害
カビは湿った空間を好むため、雨水によって濡れた壁や天井に発生しやすいです。さらにカビはダニの餌となるため、ダニの発生も引き起こしてしまいます。
シックハウス症候群やアレルギー症状を引き起こす原因になるリスクがあり、健康被害を被る恐れがあります。
腐食やシロアリによる耐震性の低下
シロアリは湿った木材を好むため、雨漏りで湿った柱や基礎などの主要構造部材をシロアリが食べてしまいます。また、湿気は木材を腐らせる原因です。
長年シロアリや湿気をそのままにしておくと、建物の耐震性が低くなってしまいます。大地震でなくても倒壊する恐れが出てくるため、雨漏りを放置すると危険です。
本格的な修理は業者に任せるべき理由
雨漏りの応急処置を行ったあと、改めて本格的な修理を業者に依頼しましょう。
なぜなら、雨漏りの修理には高い技術力が必要だからです。下手に自分で雨漏りの修理をすると、症状が悪化する場合があります。
また、屋根に登る作業には危険が伴います。経験豊かな業者に依頼し、できるだけ怪我のリスクを軽減させましょう。
雨漏り修理を業者に依頼したときの費用相場
業者に依頼する際、費用が気になる方は多いのではないでしょうか。
ここでは、雨漏り修理を業者に依頼したときの費用相場を以下の場所ごとにご紹介します。
●屋根
●壁
●窓
●ベランダ
順番に確認しましょう。
屋根
修理内容別にみる屋根の雨漏りの修理費用相場は、以下の通りです。
修理内容 | 費用相場 |
---|---|
コーキング補修 | 5〜20万円 |
漆喰の補修 | 18〜80万円 |
棟板金の交換 | 3〜20万円 |
瓦の修理・差し替え | 1〜5万円 |
下地の修理・張り替え | 5〜30万円 |
屋根全体の交換 | 60〜200万円 |
壁
修理内容別にみる壁の雨漏りの修理費用相場は、以下の通りです。
修理内容 | 費用相場 |
---|---|
コーキング補修 | 5〜10万円 |
コーキングの打ち替え | 10〜50万円 |
外壁塗装 | 60〜160万円 |
外壁全体の張り替え | 120〜300万円 |
壁の雨漏りは、塗装で解決できる可能性があります。ただし外壁材が劣化している場合は、外壁の張り替えや重ね張りが必要となるため高額な修理費用がかかります。
窓壁
修理内容別にみる窓の雨漏りの修理費用相場は、以下の通りです。
修理内容 | 費用相場 |
---|---|
コーキング補修コーキング補修・窓枠の補修 | 3〜25万円 |
天窓周辺の清掃 | 3〜4万円 |
天窓の撤去・交換 | 20〜90万円 |
窓の雨漏りの原因の多くは、コーキングの劣化によるものです。そのため、比較的安価に修理できます。
ただし、天窓から雨漏りがある場合、天窓自体が劣化している場合があります。天窓の寿命は20〜30年程度のため、雨漏りをきっかけに撤去・交換するケースが多いです。
天窓の撤去・交換には一度周囲の屋根材を外し、撤去・交換後に新しい屋根材を施工する必要があるため、高額な費用がかかります。
ベランダ
ベランダの雨漏り修理の費用相場は、3〜20万円程度です。ベランダの下地が劣化している場合、25万円程度の費用がかかります。
新築時のベランダには防水加工がされていますが、5〜10年程度で防水効果がなくなってしまうため修理が必要です。ほかの箇所に比べると、安価な費用で修理が完了します。
雨漏りは自分で応急処置したあと業者に修理を依頼しよう
雨漏りを見つけたら、素早く自分で応急処置を行って室内が濡れないように対処しましょう。
しかし、応急処置をしたからといって安心できません。かならず業者に修理を依頼し、原因を特定したうえで雨漏りを直しましょう。そのまま放置しておくと、湿気が溜まってしまい二次被害を引き起こしかねません。
梅雨や夏の大雨に備えて早めに修理をしておくと安心です。もし、雨漏りの修理に関してお困りでしたら、弊社にお気軽にご連絡ください。
Q:自分で行える雨漏りの応急処置・修理方法は?
A:以下の4つの方法なら、すぐに自分で雨漏りの応急処置ができます。
●バケツを使って室内が濡れるのを防ぐ
●コーキングで穴を防ぐ
●ブルーシートを被せる
●防水塗装を塗布する
Q:本格的な修理は業者に任せるべき理由は?
A:本格的な雨漏り修理には技術力が必要です。知らぬうちに雨水が侵入し、カビやダニ、シロアリなどの発生につながる恐れがあります。