間仕切り壁を後付けする工事とは? 設置できる壁の種類も解説

新生活が始まると、ライフスタイルを一新する方も多いでしょう。ライフスタイルが変わると、部屋の数を増やしたくなることもあると思います。部屋を増やすのは大変ですが、間仕切りを後付けして1つの部屋を2つにわけることは比較的簡単にできます。

本記事では、間仕切りを後付けする工事の方法や後付けできる間仕切りの種類を解説します。間仕切り壁で部屋を増やしたい方は、ぜひ参考にしてください。

間仕切り壁を設置する工事を行なうメリット


間仕切り壁を設置するリフォームを行うと、限られた空間がより使いやすくなります。例えば、今まで10畳の部屋を子ども2人で使っていた場合、ある程度大きくなったら5畳の部屋を2つにしたほうがお互いのプライベートを尊重できます。

また、広すぎる部屋は案外使いにくく光熱費も高めです。例えば、家族4人の頃は20畳のリビングでちょうど良かったが、子どもが巣立ったあとは広すぎる場合もあります。間仕切り壁をつけて10畳のリビングと、5畳の夫婦それぞれのプライベート空間にしたら使い勝手が良くなるかもしれません。
なお、間仕切り壁は必要に応じて開閉が可能な種類もあるので、来客があったときは部屋を広くして、1人で使うときは部屋を区切る使い方も可能です。

間仕切り壁を設置する工事を行うデメリット

間仕切り壁は、完全に2つに分かれた部屋よりも防音効果などが劣るのがデメリットです。。例えば、片方の部屋で大きな音を立てて音楽の練習をしたい場合は、もう片方の部屋では音が気になって仕方なく、結局デッドスペースになるケースもあります。
また、設置した間仕切り壁が必要なくなった場合、撤去費用がかかります。間仕切り壁の種類によっては完全に元に戻せない場合があるのもデメリットです。
このようなデメリットを防ぐためには、仕切った部屋の使い道や間仕切りが必要な期間を明確にしたうえで、間仕切り壁を設置するか部屋を増設するか検討してみるといいでしょう。

間仕切り壁の種類と特徴


間仕切り壁を作るリフォーム工事を行うなら、間仕切り壁の種類を知っておく必要があります。そうすれば、目的に応じて適した製品を選べます。本記事では、間仕切り壁の種類と特徴、それぞれのメリット・デメリットを紹介するので、参考にしてください。

引き戸・折り戸

引き戸や折り戸は、ガラスや木材でできた扉です。

●引き戸:水平に開け閉めできる扉
●折り戸:ちょうつがいで連結されており、畳んであけるタイプの扉

引き戸はふすま、折り戸はクローゼットに使われることが多い扉、といえばイメージしやすいでしょう。

引き戸や折り戸は、間仕切り壁としても活用できます。開閉ができるので、必要に応じて部屋を区切ったり、一部屋にできたりします。

また、引き戸を透明のガラス戸にすれば、窓が区切った部屋のどちらかにしかない場合でも、採光を保てます。その一方で、引き戸や折り戸の前には荷物や家具を置くと採光が確保しづらく、区切った部屋の使い方に制限がでるのがデメリットです。

格子戸や障子

格子戸や障子は、主に和室を区切る際に使われる扉です。

●格子戸:木材を縦と横に組んだ扉や引き戸
●障子:木枠に和紙を貼った引き戸

格子戸はプライバシーを保つのには適していませんが、採光を遮らないので部屋が暗くなりません。障子は格子戸よりプライバシー性が高いうえに、開閉だけでなく取り外しも可能です。障子で部屋を区切れば部屋の使い方の幅が広がります。

ただし、格子戸も障子も気密性が低いので暖房効率はよくありません。防音効果も低く、区切られた部屋で大きな音を出す活動は難しいでしょう。

アコーディオンカーテン

アコーディオンカーテンは、蛇腹状に折りたためるカーテンの総称です。取り付けが簡単で、簡易的な設置で良ければDIYでも取り付けられます。急いで部屋を区切りたい場合に最適です。素材を選べば、障子や格子戸よりもプライバシーを保てます。

撤去も簡単なので、部屋をしっかりと区切る工事が始まるまでのつなぎとしても有効です。その一方で、気密性や防音性は低く、会話の内容やテレビ、ラジオの音は部屋の外に漏れてしまいます。冷暖房の効率も悪いのもデメリットです。

壁を作る

壁を後付けで設置した場合、気密性が高くなりプライバシーも保てる部屋ができます。また、壁を作ればその面に家具もおけるので、引き戸などで部屋を区切るより個室としての使い勝手も良くなるでしょう。コンセントなども設置できます。

その一方で、新しくドアや窓を作る必要が出てくるなど、工事が大がかりになりがちです。
できるだけ早く壁を分ける工事をしたい場合は、家を建てるときに部屋を分ける前提で大部屋を作るなど工夫が必要です。

家具で部屋を分ける方法もある

タンスや本棚、収納棚などの大型の移動できる家具で、部屋を区切る方法もあります。部屋で家具を区切れば、特別な工事などは必要ありません。また、必要に応じて区切る位置を変えられるので、自由度の高い部屋造りが可能です。

近年はオーダーで家具も作ってもらえるので、部屋の寸法に合わせた家具を作ってもらえばプライバシーも保てます。その一方で、家具で部屋をしっかり区切ると採光が悪くなるデメリットもあります。暖房効率も悪く、光熱費節約のために部屋を区切る方法としては向いていません。

間仕切り壁を設置したら再撤去は可能?

間仕切り壁を設置したものの、将来的に家族構成や家の使い方が変わって再撤去したいケースもあるかもしれません。ここでは、一度間仕切り壁を設置したら撤去が可能かどうか、工事内容とともに解説します。

折り戸や引き戸などの撤去工事は比較的簡単

折り戸や引き戸、アコーディオンカーテンなどで部屋を間仕切りした場合は、撤去が比較的簡単です。引き戸やアコーディオンカーテンは、レールが気にならなければ業者に依頼しなくても自分で扉やカーテンを外せます。

業者に頼んでも数時間〜半日で撤去ができるでしょう。ただし、レールなども全部撤去してもらいたい場合は、1日がかりの工事になります。急いで部屋を元に戻したいときは、まずは扉だけ撤去した後で日を置いてレールを撤去してもいいでしょう。

壁を撤去する工事は大掛かりになりがち

壁を撤去する工事は、大掛かりになりがちです。また、部屋ごとにつけたドアや窓が不要になったので一緒に取り外して潰して欲しい場合は、数日間にわたる工事になる場合もあるでしょう。

工事費用もかかるので、基本的に後日撤去する予定で間仕切り壁を設置する場合は、壁以外の方法が適しています。また、壁を壊す以外にもドアをつけて行き来しやすくする方法もあるので、検討してみましょう。

大型家具は移動する際に人手が必要

大型家具は移動すれば部屋を元に戻せます。しかし、無理に戻そうとすると床や壁に傷がつきます。大型家具を撤去する場合は、人手を集めましょう。組立て式で大型家具の場合、別所で再度使わないならば、少しずつ解体しながら撤去していく方法もあります。

また、大型家具は処分するのも大変なので、人手が集められなければ不用品回収業者に依頼して家から持ち出してもらうのも1つの方法です。費用はかかりますが、即日撤去してもらうので急いでいるときにもおすすめです。

間仕切り壁の工事には複数の方法がある

間仕切り壁にはいろいろな種類があります。分けた部屋の使い道や再撤去が必要になるかどうかなどをまずははっきりさせると、間仕切り壁の種類が決まりやすいでしょう。

当社でも、間仕切り壁を設置・撤去する工事のご相談をうけたまわっています。どの間仕切り壁がおすすめなのか、部屋に間仕切り壁を設置できるかなど、小さな疑問から見積もりの依頼までお気軽にお問い合わせください。

Q.間仕切り壁はDIYで設置できますか?
A アコーディオンカーテンくらいなら可能ですが、それ以外は簡単にはできません。無理をせずにプロの業者にご依頼ください。

Q 家を建てるのですが、将来部屋を分ける予定があります。何か注意点はありますか?
A 子供部屋などを2部屋に分ける前提で家を作る場合、窓やドアの位置に気を配りましょう。最初からドアを2つつけるなどしておけば、壁を後付けするのも楽です。

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